航海~2.入試と目的。そこへ激震…!
船出したので、続きを書いていきましょう。
より。
見学会に参加して、模擬授業に魅せられた私は、その場で入学に向けて準備することを決意しました。
当然ですが、入学試験があります。
事務局にお願いして、複数年の過去問を入手したのです。
小論文でした。どれも現代の諸問題を複合させて書かねばならない良問です。
まずは論を組み立て、そしてそれを時間内に書き終えなければなりません。
そんな作業は、ウン十年ぶりです。
勘を取り戻すために、まずは時間がどのくらいかかるのか、思うさま書いてみました。当然、時間オーバーです…が、ブログをやっていたお陰で、論の組み立てはできることがわかりました。
しかし、いつもよりまとまった時間、長文の取り組みなので、視野が狭く観点が一面的であることが気になります。
でもまあ、こうして時間配分をつかみました。
試験本番です。
4人しかいません。
まだ夏の終わりで、試験はあと3回はあるとのことなので、どんどん増えてくるのでしょうが、定員は大丈夫でしょうか?
試験はもしかして楽勝なのでは…?
社会人大学院なのだから、入りたいだけ入れるものなのか?
お題は、過去問のうちの一つを、さらにひねってアレンジしてありました。
ただ、私の得意分野のほうへひねってあったのです!
時間いっぱい使って全力で書きました。
楽勝ムード漂います。
しかし、面接試験で汗をかくのです。
3名の試験官のうち、キツネ目の女性が「なぜこの学校を志望したのか。本気でやっていく気があるのか」と、目よりもきつい口調で問いただします。
なんなんだ。先ほどの甘い見通しは横へ置いといて、この場をしっかり切り抜けなければならないようです。
「なぜ自分の職場は人がころころ辞めていくのか。トップはどうあるべきなのか。それは私のかねてよりの問いである」
「管理職だったころ、それに尽力してきたつもりである。しかし、自分は倒れ、後を継ぐ者は人を顧みず、哲学や倫理を顧みず、無念である。私は、修士号や資格を、身の生の力に加えることで、再び経営に携わる梃子にしたい」
何も隠さず、答えたのです。
果たして合格通知が届きました!
しかも、厚生労働省の「専門教育訓練給付金」の対象になったので、授業料の多くが補助されるようです。ありがたい!
入学を待つ私に、激震が襲いました。
故郷の父の肺がんが発覚したのです。
続く。