TETSUYAの航海

テツガク好きな医療人です。時々イラスト練習中。

正体を明かしたとき(2)ありがとう魔女っ子たち

TETSUYAです。

 

allnightsailor.hatenablog.com

より。

 

先の記事を書いたきっかけは、魔女っ娘アニメの最終回に感動したからです。

 

魔女っ子アニメってくくりのアニメが数多くありますね?

彼女らには「正体が知れたら人間界にいられない」掟があることが多いですね。

このため、最終回は切ない涙のナイアガラになるのです…

 

 

このうち、人間が魔法を操る力を授かるお話では、正体が知れても、主人公は人間世界にとどまります。

(まあそれでも妖精さんたちとのお別れイベントが待っているわけですが)

 

 

しかし、魔女っ子の出身地が魔法界や妖精界など異世界だったら…?

主人公が人間界(視聴者の世界)から去っていく…

お子様たちに身を割かれるような痛みを与えることでしょう。

 

ふたりはプリキュアMax Heart」より(このあと人間になって戻ってきます)

 

私の年代(再放送含む!)で活躍されていた方々を紹介します!


1.魔法使いサリー(最終話放映:1968/12/30)

 

 魔法使いサリーは、魔法の国の王女様。横山光輝の原作で、連載当初は「サニー」でしたが、アニメ化にあたり商標権の問題で(ソニーの許可が下りなかった)サリーになりました。

 

サリー最後の魔法

 王女サリーは魔法の国に帰ることを求められ、せめて卒業式まで人間の国に残りたいと志願しましたが、そのための両親(王と王妃)からの試練をクリアすることが出来ませんでした。しかし、最後にみんなの目の前で学校を危機から救い、魔法の国へ帰りました。

 

2.魔法のマコちゃん(1971/9/27)

 

君が僕を助けてくれたんだ

 人魚の王・竜王の末娘・マコは、初恋の男性アキラが人助けをしておぼれそうになっているのをみて、地上へ人間として上がり、人間界で暮らし始めます。アキラもマコに会いたいと願いつつも、転職を繰り返しており、「君の名は」ばりのすれ違いが続きます。

 ついに再会したアキラに危機を救われるも彼は重傷を負います。彼を救うため入水したマコは、竜王の計らいにより、完全に人間に転生し、海とも魔法とも縁を切ってアキラと暮らすことになりました。

 

だって…年頃なんですもの

 マコの変換が「眞子」でした…切なすぎる。眞子さまどうかお幸せに。

 

3.魔法使いチャッピー(1972/12/25)

 

 魔法の国のトラブルに乗じて人間界に舞い降りた、いたずら好きチャッピーの一家の物語。人間界は公害や交通事故、悪人もいて、憧れの土地ではありませんでしたが、楽しく魔法で難題に立ち向かっていきます。

 東映ロックアウトのあおりをもろに食って、スタッフも少なく、ストーリーの積み上げができず、制作の制約が多い作品でした。

きみはだれ?

 最終話。水害にあった友達の危機を救うため魔法を使ったところを当人に見られてしまいました。噂が街に広がろうとしています。チャッピーは自殺しようとするが止められ、裁定を求めて魔法の国に赴きます。重苦しい魔法の国の会議は、不祥事を起こした企業の会議室を思わせます(個人の感想です)。掟破りを収拾するため、魔法の国の国王によって街の人が記憶を消されました。チャッピー一家は街にいられなくなり、消沈して街を去るのでした。制作者の気持ちが乗り移ったかのようにやり切れない結末。

 

4.魔女っ子メグちゃん(1975/9/29)

 

 魔法の国の女王の後継者を決めるために、メグとノンは人間研究のため人間界に派遣され、物語が始まります。OPもオトナの雰囲気漂い、エロティックなシーンも多々ありました。メグが催眠に掛けられて脱ぐシーンも…

 

催眠中

 

 最終試験のためついに二人は魔法の国に戻ることになります…いったん人間界での存在を抹消されるも、長年一緒に暮らした子供たちは「誰か」がいないことに気づき、メグの夢を見て雨の中に探しに出て倒れ、肺炎を起こしてしまいます。それを知って試験どころではないメグ…! ついに試験中に魔法対決をほっぽり出してノンとキャットファイトに及び、女王に修行の継続を命じられてしまいました。こうして二人は人間界に戻ることになったのです。

 

「その取り澄ました顔が嫌いだったのよーっ」

 で、女王はどうすんの…?

 

5.魔女っ子チックル(1979/1/29)

 

 チーコが本屋で見つけた絵本から抜け出て魔法の国からやってきたチックル。永井豪原作のツインテールの、東映動画以外では初の魔女っ娘でした。

 

チーコ・チックル・オジャマ大王

 魔法界からチックルを人間界から引き離すべく、オジャマ大王がやってきます。数々騒動を起こされ、ついにチックルは「家族」の前で魔法を使ってしまいます。これでチックルは人間界にいられなくなるのですが、チックルが帰るのを嫌がるチーコの実の妹によって、「通路」である絵本を燃やされてしまいます。これで魔法界に戻れなくなり、魔法を使えなくなったチックルは、人間として暮らしていくのでした。

 

6.花の子ルンルン(1980/2/8)

 

 かつて地球を見限ってフラワーヌ星へ去った花の精たち。地球に残った妖精たちの末裔・ルンルンは、幸せになるという言い伝えの「七色の花」をフラワーヌ星の国王にささげるために冒険を始めます。そして、どこからともなく現れた青年・セルジュに恋をし、お互い助け合いながら花を探すのです。

 

王冠を捨てて恋人と共に地球へ降臨

 ついに花を入手し、新国王に届けるためにフラワーヌ星へ赴いたルンルンでしたが、なんと花を持ってきたものは「王妃」になる権利があるというのです!しかし、セルジュを好きなルンルンはそれを拒否。そこへ現れたセルジュ…実は新国王とはセルジュだったのです!

 しかし…地球の祖父母のもとにどうしても帰りたいルンルン。セルジュは王位に背を向けて、ルンルンと共に地球へ行くことを決意します。王位はセルジュの弟が継ぐのでした。

 「恋人と共に地球へ降臨」したというわけです。

 

7.魔法少女ララベル(1981/2/27)

なぜこの写真を選んだか…

 ララベルは魔法道具を盗み出した泥棒ビスカスを止めようとして、二人とも人間界に落ちてきます。ララベルは人間とだんだん仲良くなり、人間が好きになっていきますが、ビスカスは魔法道具で悪事を働くため人間に嫌われ、当然人間を嫌いになっていきます。このへん、日本での移民のよいパターンと悪いパターンのようです(個人の感想です)。

 

最終話特集より

 ちなみに横に映っているのは、ネコのビラです。

 え? これ、ネコ⁉

 

 一年もどたばたと捕り物帳をやっていたのですが、ついに雪山の最終決戦で二人は魔法を使い果たし(魔法道具が底をついた)、ただの人間になってしまい、人間たちに救われたララベルは人間界でそのまま幸せに暮らしていくのです。

 

8.魔法のプリンセスミンキーモモ(1983/5/26)

 

 ミンキーモモには、第1作と第2作、初代と2代目がいます。

 第1作では、夢と希望の源泉であった夢の国「フェナリナーサ」を現世に召喚するために、フェナリナーサのプリンセス、ミンキーモモが派遣されます。魔法の力で変身したりしながら、この世に夢を与え続け、宝石を集めるのが使命です。モモが人の夢を叶えるたびに生まれる宝石を12個集めると、フェナリナーサは現世に降りてくることができる…というお話。

 

初代モモ

 しかし、モモは、43話で魔法の力を失い、46話でトラックにはねられて交通事故死します。それまでの魔法少女のタブーを破る大事件でした。そこには大人の事情現場の怒りがありました。スポンサーのご意向は、魔法少女よりも強いのです…

空モモ最終話

 

 さらに、いったん打ち切りと言われた後、徐々にグッズの売り上げが伸びていたので、スポンサーさんは、新キャラ投入と番組延長を指示してきたのです!

 この無理難題をクリアするため、初代モモは赤ちゃんに転生し(諸説あります)、夢の国で悪夢と戦い続け、第63話でついに勝利し、平和な目覚めを取り戻すのでした。

 

夢の中で悪夢と戦い続ける転生モモ

 

 1991年~1992年の第2作では、海から「マリンナーサ」を召喚するため、2代目モモが派遣され、人々の夢を取り戻すため活躍します。ファンはフェナリナーサのモモを「空モモ」、「マリンナーサ」のモモを「海モモ」と称します。

 今回取り上げるのはもちろん、「空モモショック」です!

 

「モモの呪い」

 第46話放送中(1983年1月27日)、関東地方に地震が起こり、テレビにテロップが流れましたが、まるで「なぜ死ななきゃならないの」というモモの憤りのようだと、大きなファンはささやきあいました。

 そして、5月26日、空モモ最終話(63話)放送中、日本海中部地震が起こりました。

 ここに、「モモの呪い」という都市伝説が実体化したわけです。

 

 そしてモモは再放送されますが、46話放送日(1989年11月2日)に三陸沖北部地震が発生します。

 さらに2度目の再放送。第46話は1995年1月17日… 阪神淡路大震災です。空モモの鎮魂のように海モモが奉納された(個人の妄想です)にも関わらず、大地震が起こったのでした。

 

その後も…

Yahoo!動画配信2008年6月14日、岩手宮城内陸地震

・アニマックス2014年11月3日、北海道胆振地方中東部地震

東京MXテレビ 2012年2月11日、茨城県で震度3

KBS京都2013年9月10日、茨城、福島などで小地震

 

第46話の放送日の地震のジンクス(のろい?)は続いているかのよう…

結び

いかがでしたか!?

大きなお友達も、関心のない方々も、この切なさを伝えようと頑張って書いてきましたが、モモの呪いにすべて持っていかれたような気もします。

しかし、どの魔法少女たちも、愛と夢と希望のために頑張り、ときに涙で去り、ときに人間界に帰化してくれました。

 

素敵な思い出をありがとう!

魔法少女たちよ永遠なれ!