歯とリハビリ 2.噛み合わせの不思議
より。
3.出会いは強引に
結婚してから健康に気を付けるようになり、歯についても、繰り返す歯科通いに疑問を持ち、嚙み合わせを何とかした方がいいのではないかと思い始めました。
しかし、その時に通っていた歯科(もちろん歯科衛生士が美人でした)でその気持ちを訴えても、説明がいまいちで(医師の、です。お姉さんに罪はありません)、実験的なことをされるようだったので、行くのをやめようと思い…
ネットで「噛み合わせ学会」(うろ覚え)に関与している歯科を調べたのです。
そして、行き当たった先生は少し通うには遠かったので、「私の通える地理的な範囲で、よい医師はいないか」と、面識もない医師にお願いしたのです!
しかし、その必死さが伝わったのか、2件推薦をいただきました!!
そうして、初めに伺ったのが、今の主治医というわけです。
4.噛み合わせ
そこの受付と衛生士さんは特に美人ではありませんでした。若くもありませんでした。受付は愛嬌のある方でしたが衛生士さんは無口な方でした。
しかし、この衛生士さんが実はある資質を持っていたのでした。
先生ももさっとしていました。
しかし、「かみ合わせ」について、確かに並々ならぬ情熱を持っておられたのです!
いきなりパノラマX線写真撮影をしました。
そして。
先生は私の手の指でオッケーマークを作らせました。
そしてこの母指と示指を左右へ引っ張りますと、急に引っ張られても思わず力が入って指は離れません。それでいいのです…が。
もし。
有害な刺激や体に合わないものに触れたり、患者の体の異常のある部位を術者がイメージしたりすると…
指は。
離れるのです!!
体験しないとちょっと信じられるものではないです。
これが…O(おー)リングテストだッ!
荒木飛呂彦か!
しかもこのテストは
力の方向をイメージして、そこに障害物や引っ掛かりがあれば、検知して開いてしまうものだったのです!
そして
無口な衛生士さんは…
その依り代(よりしろ)だったのです!
衛生士さんが私の肩に手を触れ、もう一方の手でOを作ります。
先生が「奥歯を前から後ろへ」などとイメージを声にしながらその指を開こうとすると、悪いところがあれが開き、何もなければ開かないのでした…
5.教えてもらった歯の常識
まあO-リングテストは十分衝撃でしたが、こちらの歯科ではほんといろいろなことを教えてもらいました。
①歯は動く。夜中にごりごりと口の中で旅をする。
歯は夢の中で、前後左右に動いているのです。引っ掛かりがあれば動きが歪になり、異変のもとになります。
その「でっぱり」を削ってやるのです… 大抵、生身の歯ではなく、「かぶせ」などの銀歯部分でした。
②銀歯を構成する金属はいろいろある。体との相性は割とばくち。
ホントに100%銀だったら、柔すぎて豆や軟骨を噛めるはずがないのです。バーにも居酒屋にも行けませんね。
てか、「銀歯」に使われている合金はパラジウム合金といって金、銀、銅、パラジウム、亜鉛、錫などが含まれており、ドイツやスウェーデンでは使用が禁止されている代物です。また2016年まではわが国では「水銀(アマルガム)」が保険適用でした…! 水銀は神経毒です、念のため。
合金なので、金属アレルギーを考慮せねばなりません。また、適合する接着剤も体との相性があるでしょう…入れてみなけりゃわからない、ばくちです。
(Oリングテストをすれば、それも回避できるわけです)
ピアスで金属アレルギーに悩む人もいるでしょう。なぜ歯の詰め物が怖くないのか不思議だ。
保険のきく金属よりお値段の張る金属の方が体にいい人は、長い目で見るとそうすべきなのです。だって虫歯を治療したつもりで、歯茎を痛めていたり歯を弱らせていたりしたら一生後悔します。なんなら脳に吸収される恐れすら…
セラミック歯だと美観もよく、1本10万円の設定もありますね…
③歯は動く…歯茎の中で!
詰め物が取れたと歯科に電話すると「できるだけ早く来てください、あとそれ持ってきてね」と言われます。歯は隙間をほおっておかないのです。噛む力と噛み合わせに応じて、動いてしまうのです! 隙間の形が変わるのですから、先生が慌てるのは当然です。早く貼りなおせば、作り直さなくて済むのです…
④歯と体の歪み
噛むのには左右の偏りがあります。毎日同じ方の歯ばかり噛んでいたら歪んでいくのも当然ですが、力を入れやすい歯が偏るのが、姿勢のせいかもしれないのです。
もちろん口が歪めば頭痛だって起こるでしょう。
口の悪い元総理はもしかしたら年中頭痛に悩んでいたり、歳を取って転びやすくなったりするかもです。
歯と姿勢、卵が先か鶏が先か…ですが、注意してみるに越したことはないでしょう。
⑤知覚過敏
歯肉退縮とは。歯茎が縮み上がり、歯の根っこが見えて段差ができている状態です。
また強く磨きすぎると、表面(エナメル質)が傷つき、象牙質の露出が起こります。
この辺が、知覚過敏です。
冷たいものが沁みたりして「すわ虫歯か!?」と焦るわけですが…
歯科では、「沁みる」部分をコーティングしてくれます。そしてそこが「再石灰化」するのを待つのです。
⑥根が割れる
歯を食いしばりすぎる方に起こります…
歯の弱いところとは、先ではありません。根です。
長期間歯を食いしばりすぎて、エナメル質の根元が割れて知覚過敏を呈することもよくあることです(そんなにないだろう)。
あるいは、歯の強度が落ちて、根が割れたらもう、抜くしかないのです。これは妻が経験したことで、根がなくなればかぶせようがないので、差し歯を作ることになります。
そうなる前に、マウスピースを造ったり、ストレス対策に努めましょう…
6.何にお金をかけるべきか
長々と話してまいりましたが。
オーリングテスト最強! という話ではなく(いやそれでもいい)。
私は昨年末5万円以上かけて、相性のどうしても合わない銀歯を総入れ替えしました…
噛める! 噛めるぞ! 何十年も苦しんできた噛み合わせと首コリが解消したのです…
今では顎関節症の顎外れも、食事くらいでは起こらないし、起こっても痛くないです。
歯にお金をかけることは、老後の幸せを左右するのです。
入れ歯と自前の歯はどうしても大きな差が付きます。
たしかに一度に出ていくお金は大きいです…
しかし、それで何十年の満足あるいは不調知らずを買える。
健康をお金で買える時期は限られているのです…!
今でしょ!(古い!)
旅行を一回節約して、コートを一つ買うのをやめて、歯につぎ込んではいかが。