専門実践教育訓練給付金覚書。
TETSUYAです。
先日、社会人大学院を修了しました。
大学院の学費
はい、結構かかりましたよ。
授業料は100万円/年。
入学金、諸経費込みで250万円ほどになりました。
はじめは銀行に学費ローンを申し込みました。3.375%でした。
学費ローンは利率が高いけれど、無担保のわりに審査が通りやすいようです。てか、窓口の方は初め、子供の学費だと思っておられました。そうだよね。
入学金支払期日が迫っていたので、住宅ローンのある銀行で、審査の日数を最小限にしてもらったのです。
日本政策金融公庫の教育ローンだと1.81%。100万円借入だと利率の差15,000円。期日の余裕があればいろいろ見くらべて節約できたんでしょうが。
月々の返済が大変不安でした(まあ、いざとなったら金利見直しか返済減額で組みなおそうと思っていました)。
それでも学びたいことがあったのと、取れる資格があったので、突き進んだのです。家族に心配をかけました。
教育訓練給付金
しかし、厚生労働省は支援してくれました。
「教育訓練給付金」とは、雇用保険の中の制度です。雇用の安定・再就職のための能力開発の取組みや中長期的なキャリア形成のために、教育訓練の受講費用の一部が支給されるのです。よって支給するのはハローワーク(公共職業安定所)です。相談も、申請も、審査も、ハローワークに通います。
失業中の方だけでなく、資格を得てキャリアアップ・転職をしたい方、またそれによって社内・業界内での地位を守りたい方、あるいはより高度な職業を目指したい方といった、まあ国にとって納税額を増やしてくれる人を育成する制度です。
受給資格を得るためには、受講開始の1か月前までにハローワークに申請する必要があります。開庁曜日や時間をご確認いただき、必要なら有給休暇を使いましょう。
専門実践訓練給付金
教育訓練給付金には、「一般教育訓練の教育訓練給付金」と「特定一般教育訓練給付金」、そして「専門実践教育訓練給付金」があります。
私が支給を受けたのは「専門実践教育訓練給付金」です。
対象業務は、業務独占資格・名称独占資格の取得が可能なものや、先進的または高度な職業実践が可能なもの。
この区分に該当すれば、1年だけでなく2年あるいは3年の訓練機関の支援を受けることができます。専門職大学院も含まれます。
そして、いくら業務が該当するからと言って、教育機関が厚生労働省に認可を受けていなければだめです。給付対象の機関かどうか、厚労省ホームページで見ることができます。
それぞれの機関・講座には、「指定番号」が割り振られています。資格申請の際に必要な情報の一つです。
給付金はいわば後払いですので、留年・退学したら、それ以降の分は給付がなくなります。留年ダメ。絶対。
また、「教育訓練支援給付金」とは、失業状態で就職のために訓練受講をする場合、これを支援するため賃金の代わりに支給されるものです。受講開始時に45歳未満など一定の要件は必要です。私は継続して働きながら夜間の大学院に通ったので、これは関係ありません。
私の例
入学式を待っている私のところに、大学院から「ハローワークに行け」とのアドバイスが飛んできました。
「行ったらどうなる」
「いけばわかる。ふふふ…」
ウルトラマンとハヤタ隊員の会話の様ですが、幻聴かもしれません。
手続きと持っていくもの
まずは、職場に請求して「雇用証明書」を発行してもらいました。
(失業中の方はハローワークでジョブカードを作成します。ジョブカードとは、履歴書のような学歴・経歴・資格・免許などの情報と、キャリアプランなどを記録し、仕事の経歴とスキルを表現するツールです。学生から引退まで、求職する限り使えます)
また、大学院から「教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金受給資格確認票」 の記入見本をもたされました。不安だったのでこれは助かりました。白紙の記入用紙はハローワークにあります、もちろん。
あと、雇用保険被保険者証(A4の紙を横に4つに折ったサイズの紙)、雇用証明書(上記)、本人確認書類(運転免許証など)、マイナンバー(あると便利、個人番号通知カードでもよい)、駅前で撮影した証明写真2枚、入金口座の証明ができる通帳またはキャッシュカード、印鑑を持って申請に臨みました。
こうして「教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金受給資格者証」をゲット。
資格確認
受講開始後半年ごと、10月と4月に資格確認のためハローワークに出向き、都度「教育訓練給付金支給申請書」を記入・提出します。大学院から発行される「領収書」と「受講証明書」、そして上記の「受給資格者証」を添えます。受講終了後の4月にも最終の半年分の支給申請があります。お忘れなく。
待ち時間もありますが、資格確認自体は30分程度です。終了時は少し時間がかかるかも。有給休暇を半日とれれば行けます。
郵送でもできるかと思いますが、書類のやり取りで期日を越えたら元も子もないですね。
受講修了後資格を得ていたり、1年以内に就職が決まった場合、さらに追加支給がありますので(下記)、これも申請用紙を準備します。
金額
私の場合、修行年限は2年、 入学金は20万円、諸経費を除く授業料は年間100万円。
初年度10月、入学金の授業料、計70万円の50%で35万円が支給されました。
次年度4月、35万円ではなく、5万円でした。修行年限2年の講座では、1年に40万円が上限となるためです。
次年度10月、授業料50万円の50%で25万円。
そして4月。残り15万円(上限40万円の壁)。
そして修了に伴う資格取得に伴い、追加支給が受けられました。
私はこれをうっかりしていたため、この4月に2回有給休暇(半休ですけど)を取ってハローワークに出向くことになりました。
職場に依頼して、もう1枚の「支給申請書」に「雇用証明」を記載してもらい、資格取得が確認ができる書類(大学院に発行してもらった修了証明書・資格証明書など)を提出すると、さらに32万円をもらえました。
これは受講だけだと50%(上限40万円/年)ですが、資格を得たり1年以内に就職が決まった場合、訓練給付金(2年)は70%(ただし上限112万円)に上がるからです。
貯金が増えたのではなく、支援してもらっただけですので、無駄遣いはいけません。借金返済に使うべきものです。
もっとも、私は修行中に親族から援助を得ることができたので、まるまる懐にINしました。
(ただし、コロナ禍で妻の夏ボーナスが壊滅するため、貯金に回します)
結果
学びは楽しく、研究は修士論文として結実しましたが、何らか社会的に成果を出さなければ道楽です。
具体的には、資格を生かした収入増か、キャリアアップを図りたいところです。
もっというと、管理職となり、経営にかかわりたいところです。
働きがいのある充実した職場づくりをしたいのです。
転職活動についてはまた後日。
結びに
上記はあくまで私の場合です。細かい数字や、書類は、おのおのの講座・機関によってバリエーションがあるでしょう。よく調べてください。
皆さんのご参考になれば。